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「ヒモ体質」な男は見た目でわかる!?
~人気女性ライターが感知した“あかん男”たち~

クズではないけど、第六感の危険信号を刺激してくる男たち

“結婚をしてもしなくても、どちらでも心健やかに生きていけるコツ”を綴った『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』の著者・小林久乃さん。今回は特別に著書の中で、好評を得ている『あかん男』というコラムを抜粋して『BEST TIMES』で数回に渡って紹介していく。さて、その『あかん男』とは? 独特の人間観察視点を持つ小林さんが、ライターという職業柄や数多くの婚活体験を通して出会ってきた「……なんかこの人、おかしくない?」という癖、習性を持った男性たちのこと。さらに同じケースの『あかん男』を何人か集計、性格の動向を見出した分析結果のことを書籍に掲載したところ、大人気。ぜひこの機会に読んで身を振り返って欲しい。ひょっとして、あなたの周りにも『あかん男』が潜んでいるかもしれない……?
『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』より引用)

 例えば借金がある、DV癖がある、浮気をする、実は前科があるなどの訳あり物件の男性を『クズ男』と総称するとしよう。でも中には表面的に分かりづらいけれど、そのクズに到達していないけれど、人間としての危険性をはらんでいる男がいる。その本性がほんのちょっとした言動や風貌で「(……この男、なんかおかしくないか?)」と、第六感を刺激してくる男を何人か見てきた。

 そういった男を総称して個人的に『あかん男』と呼んでいる。中でも、その言動が分かりやすかった数名のエピソードをランダムに紹介していきたい。

 未然に男性災害を防ぐための、防御策をどうぞ。

 

“あかん男”たち②

【ピッタピタのトップス男】
▼ヒモ体質▼

人懐っこそうなさわやかな笑顔と、ピタピタ具合にはご注意。

 ロンTを買うときには、少しゆとりがあるものを選ぶ。そもそもTシャツのラインも、近年はビッグシルエットが主流になってきた。ボディコンシャス、という言葉ももう死語になっていくのだろう。平成、令和生まれには歴史上の言葉になる。

 

 と、そんな時代に逆行するように、いつもピッタピタのトップスを着用している男性たちを知っている。彼らに共通していたのは、女に奢らせるヒモ体質。

 

 たまにお邪魔する花屋のオーナーのこと。いつも接客をしながら息子の自慢話をしてくる、愛想のいい男性。ただ彼には15歳近く年上の女優並みに美しい、女社長の愛人がいる。もう客も認める不倫関係で、食事代金は常に女持ち。噂で店にも出資をしてもらっていると聞いた。早い話がヒモである。

 そんな彼の容姿で気になるのは、いつもピッタピタのトップスを着ていることだ。

「え? それ、絶対にワンサイズは小さいですよね?」

 そう聞きたくなる、乳首のくっきり感。ロンT、ポロシャツ、白シャツ。いつも芸術と呼びたくなるほど、トップスがピッタピタなのだ。ただムダな肉がないのできっちり着こなしているのがまた憎い。

 ちなみにこちらの男性、本妻も10歳近く年上でやり手の営業マンだと聞いた。家でも外でも女にぶら下がりっぱなしか。でも自分に投資をしてくれる女性を捕まえることも、才能のうちかもしれないと店内で、花に囲まれつつ、思いを巡らす。そう、浮き彫りになりすぎた彼のボディラインを眺めながら。

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小林久乃

こばやし ひさの

コラムニスト、編集者

出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」(K Kベストセラーズ)にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊行)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーションなどを業とする、正々堂々の独身。最新情報はhttps://hisano-kobayashi.themedia.jp

 

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